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金のネックレスや指輪が本物か気になって調べると、「比重を測ればいい」という話がよく出てきますよね。でも、具体的にどう測って、どう読めばいいのかは分かりにくいものです。
結論から言うと、金の比重を使った見分け方は、水とはかりがあれば自宅でも試せます。ただ、分かるのは「純金に近い重さかどうか」までで、18金などの合金やメッキの品は最後に店で確かめるのが近道です。
この記事では、比重を計算する手順と計算例、結果の読み方、誤差が出やすい品のことをお伝えします。
祖母の喜平ネックレスが本物か知りたいです。水とはかりで比重を測ると、金かどうか分かるって本当ですか?
手がかりにはなりますよ。ただ、測り方で数字がかなりぶれるので、手順と「分かることの範囲」を先に押さえておきましょう。
金の比重で何が分かる?先に結論
比重は「品物の重さが、同じ体積の水の何倍か」を表す数字です。田中貴金属工業によると、金の密度は19.32(293K、20℃付近)なので、純金の品なら19.32に近い値が出ます。
金は重い金属なので、同じ大きさなら銀や真鍮よりずっしりします。その差を数字にしたものが比重なんです。
田中貴金属工業が公表している、主な貴金属の密度はこちらです。
| 金属 | 密度(293K) | 10gの品を水に沈めた時に増える重さ(計算値) |
|---|---|---|
| 金 | 19.32 | 約0.52g |
| プラチナ | 21.45 | 約0.47g |
| 銀 | 10.50 | 約0.95g |
右の列は、10gの品がそれぞれの純金属だった場合の計算です。同じ10gでも、銀なら水に沈めた時の増え方が金の倍近くになります。
比重で分かること・分からないこと
比重はとても便利ですが、何でも分かるわけではありません。ここを先に知っておくと、結果に振り回されずに済みますよ。
- 純金に近い重さかどうか
- 銀など軽い金属の品ではないか
- 見た目より軽すぎないか
- K18かK14かといった品位の細かい違い
- 表面だけ金のメッキか、金張りか
- 中に別の金属が入っているかどうか
比重は、刻印や磁石と並ぶ手がかりの一つです。本物の確かめ方全体の流れは金の本物の見分け方でまとめています。
刻印と比重は組み合わせて見る
比重の数字は、刻印と合わせて読むと意味がはっきりします。刻印が何を表しているかによって、期待する結果が変わるからです。
| 刻印の例 | 比重を測る意味 | 結果の見方 |
|---|---|---|
| K24・999・純金 | 純金の重さか確かめる | 19.32に近いかを見る |
| K18・750 | 見た目より軽すぎないか確かめる | 純金より小さく出るのが普通 |
| K18GP・GF | 中まで金ではない表示 | 比重より刻印の読みが先 |
| 刻印が無い | 金かどうかの手がかりにする | 結果を持って店で確かめる |
刻印の後ろにGPやGFがある品は、JJAの規定では金めっきや金張りの表示です。まずは刻印を読んでから比重に進むと、無駄な測り直しが減りますよ。刻印の読み方の基本は金の刻印の見方ガイドで紹介しています。
水とはかりで比重を計算する手順
『アルキメデスの方法って聞くけど、難しそう』と思いますよね。実は、使う道具は家にあるものばかりです。
- 0.01g単位で量れるデジタルはかり
- 品物がすっぽり沈むコップ
- 水道水
- 細い糸(釣り糸やミシン糸など)
- メモと電卓
はかりは、0.1g単位より0.01g単位のほうが正確に出ます。田中貴金属のRE:TANAKAも、法定検査に合格したはかりで0.01g単位で計量すると案内しています。
手順
- 品物だけをはかりに乗せ、重さ(A)を記録する
- 水を入れたコップをはかりに乗せ、表示を0にする
- 品物を糸でつるし、コップの底や壁に触れないように水に沈める
- はかりの表示が落ち着いたら、増えた重さ(B)を記録する
- A÷Bで比重を計算する
手順4で増えた重さは、品物と同じ体積の水の重さです。だから、A÷Bで「水の何倍の重さか」が出るんですね。
うまく測るためのコツ
比重は、ちょっとしたことで結果が変わります。測る前に、次の点を確かめておきましょう。
- 品物の表面に泡が付いていたら、糸を軽く揺らして落とす
- 糸は細いものを使い、水に沈める部分を短くする
- 品物が底や壁に触れていないか、横から見て確かめる
- 1回で決めず、3回ほど測ってだいたい同じ値になるかを見る
チェーンのネックレスは、輪のすき間に泡がたまりやすいです。沈めたあと少し待ってから数字を読むと、ぶれが小さくなりますよ。
品物ごとの測り方のコツ
品物の形によって、つるし方や気をつける点が少しずつ違います。
| 品物 | つるし方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| ネックレス | 留め具の近くに糸を通す | 輪のすき間の泡を落とす |
| 指輪 | 輪の中に糸を通す | 石付きは測らない |
| ブレスレット | 端の輪に糸を通す | 留め具のバネも重さに入る |
| 小さなピアス | ポストに糸を結ぶ | 軽すぎて誤差が大きい |
| メダル・小判 | 糸で十字に縛る | 縁がコップに触れないようにする |
結果はメモに残しておく
測った結果は、その場でメモしておきましょう。何回目にどんな数字が出たかが分かると、店で相談する時にも役に立ちます。
- 品物の名前と刻印(K18・750など)
- 重さ(A)と、増えた重さ(B)
- 計算した比重と、測った回数
- はかりの単位(0.01gか0.1gか)
- 気になったこと(泡が取れにくかった等)
例えば、祖母の形見のアクセサリーをまとめて整理している人の場合、品物ごとにこのメモを作っておくと、店で「どれから見てもらうか」を決めやすくなります。

計算例で結果を読んでみる
数字だけだとイメージしにくいので、計算例を見てみましょう。どれも計算の前提として置いた例です。
例1 10gの品で、0.52g増えた場合
10.00÷0.52で、比重は約19.2になります。金の19.32に近い値です。
純金の品なら、この近くの値が出ると考えられます。
例2 10gの品で、0.95g増えた場合
10.00÷0.95で、比重は約10.5になります。銀の10.50に近い値です。
金色の品でこの値が出たら、純金ではない可能性が高いと考えられます。銀に金メッキをした品や、別の金属の品かもしれません。
例3 白っぽい品で、0.47g増えた場合
10.00÷0.47で、比重は約21.3になります。金の19.32より大きく、プラチナの21.45に近い値です。
白っぽい品は、プラチナなのかホワイトゴールドなのか迷いやすいですよね。比重はその手がかりになりますが、刻印のPtやWGと合わせて、最後は店で確かめてもらいましょう。
例4 軽い品は数字が大きくぶれる
ここが大事なところです。軽いピアスなどは、はかりの最後の1けたで結果が大きく変わります。
| 品物の重さ(A) | 増えた重さ(B) | 計算した比重 |
|---|---|---|
| 10.00g | 0.52g | 約19.2 |
| 10.00g | 0.53g | 約18.9 |
| 2.00g | 0.10g | 20.0 |
| 2.00g | 0.11g | 約18.2 |
10gの品なら、0.01gずれても比重の差は0.3ほどです。ところが2gの品だと、同じ0.01gのずれで2近く変わってしまいます。
軽い品の結果は、参考程度にしておきましょう。
2gのピアスで測ったら、18と出ました。これは本物じゃないということですか?
2gくらいの品だと、はかりの誤差だけで数字が大きく動くんです。その結果だけで決めずに、刻印を読んで店で確かめてもらうのが安心ですよ。
K18など合金の結果はどう読む?
『K18のネックレスで測ったら、19.32よりずっと小さかった』という方も多いはずです。実は、それ自体はおかしなことではありません。
K18は金だけでできているわけではないからです。
JJAの表示規定では、K18は750、つまり金が1000分の750以上含まれる品位です。イエローゴールドは主に銀と銅を割り金にした金合金だと説明されています。
銀の密度は10.50で、金の19.32よりかなり小さいです。軽い金属が混ざるぶん、K18の比重は純金より小さくなります。
K18やK14などの金合金の比重は、公的機関や業界団体が公表した数字を確認できませんでした。そのため、この記事では目安の数字を載せていません。ネットで見かける目安の数字も、割り金の種類や配合で変わる点に気をつけましょう。
品位ごとの読み方
品位が下がるほど金の割合が減るので、比重も純金から離れていきます。品位と金の割合は、JJAの規定でこう決まっています。
| 刻印 | 千分率 | 比重を見る時の考え方 |
|---|---|---|
| K24・999 | 999 | 19.32に近ければ純金の手がかり |
| K22・916 | 916 | 純金より少し小さくなる |
| K18・750 | 750 | 純金よりはっきり小さくなる |
| K14・585 | 585 | さらに小さくなる |
| K10・416 | 416 | 金の割合が半分に届かない |
自宅の比重では、K18とK14のような品位の違いを見分けるのは難しいです。品位まで知りたい時は、店の検査に任せましょう。
カラーゴールドでも変わる
同じK18でも、ホワイトゴールドとピンクゴールドでは割り金が違います。
JJAの規定では、ホワイトゴールドは主にパラジウムなどを、ピンクゴールドは銅の比率が高い割り金を使うとされています。混ぜる金属が違えば、比重も少しずつ変わるんです。
刻印にWGやPGがある時は、その点も頭に入れておいてください。
比重で誤差が出やすい品
比重は、品物の形や作りによっては正しい値が出ません。次のような品は、自宅の結果をあてにしすぎないようにしましょう。
| 品物の特徴 | 誤差が出る理由 | どうするか |
|---|---|---|
| 宝石が付いている | 石の重さと体積が混ざる | 比重は測らず店で見てもらう |
| 中が空洞(中空) | 中の空気のぶん軽く出る | 刻印のHや中空の表示を見る |
| 留め具のバネが付いている | 金以外の部品が混ざる | 結果を参考程度にする |
| 細かいチェーン | すき間に泡がたまる | 泡を落とし、何度か測る |
| 2g以下の軽い品 | はかりの誤差が大きい | 店で確かめる |
中空の品は刻印も見る
JJAの規定では、中が空洞の製品には外側に「H」または「中空」を表示するとされています。例えば「Au750[H]」「K18[中空]」のような書き方です。
中空の品は、同じ大きさの無垢の品より軽くなります。比重が小さく出ても、中空だからということもあるんですね。
中に別の素材を入れた品
JJAの規定には、内部に異なる素材を入れた製品は「weight」または「W」と表示する、という決まりもあります。
刻印にWの記号がある時は、比重の結果が金の値と合わなくて当然です。中身が別の金属の品についてはタングステン入りの金を見分けるにはでも扱っています。
メッキや金張りの品はどう出る?
『金メッキの品でも、比重で分かるの?』と気になりますよね。
金メッキや金張りの品は、表面の金がごく一部で、大部分は中の金属です。JJAの規定でも、GFの金張りは金合金の質量比が20分の1以上の素材とされています。
つまり、比重の結果はほとんど中の金属で決まります。銀や真鍮が中にある品なら、金よりかなり小さい値になると考えられますね。
ただ、メッキの下にどんな金属があるかは、外から見ても分かりません。比重が低く出た時は「中まで金ではないかもしれない」という手がかりにとどめて、店で確かめてもらいましょう。
比重を測る前に、磁石で強く引き寄せられないかを見ておくと、明らかに怪しい品を先にはじけます。磁石での確かめ方は金は磁石に付く?で紹介しています。
店の比重計と検査で確かめる
『自分で測っても、結局よく分からなかった』という時は、店の比重計と検査に任せるのが早いです。
おたからやは、すべての店舗に比重計を完備していると案内しています。宝石などが付いていない、水に浸せる品の純度を正確に測る時に使う方法だそうです。
おたからやは、最終的な査定額は、こうした科学的なデータに査定士の知識と経験を加えて総合的に判断すると説明しています。
| 店 | 公式に出てくる確かめ方 |
|---|---|
| おたからや | 比重計(全店に完備)、蛍光X線分析装置 |
| RE:TANAKA | 刻印を目視で確認し、蛍光X線検査装置で品位を判定 |
| 買取大吉 | 比重などで種類と品位を特定 |
| なんぼや | 比重など貴金属の詳細を調べる(時間がかかる場合あり) |
| 大黒屋 | 比重計で金の含有量を測る |
順位ではなく、各店が公式に書いている方法を並べたものです。比重だけでなく、蛍光X線分析を組み合わせる店もあります。蛍光X線の仕組みは蛍光X線分析とはで紹介しています。
金の重さで値段が付く
本物の金と分かれば、品位と重さで値段が付きます。
田中貴金属のRE:TANAKAが2026年10月20日17:00に発表したリサイクル価格は、1gあたりK24が20,850円、K18が15,214円(税込・手数料込み)でした。記事執筆日時点の参考値です。
例えば10gのK18のネックレスなら、152,140円の計算になります。自宅で測った比重に迷ったまま置いておくより、一度見てもらう価値はありますよね。
PR|金・貴金属の買取
刻印の読み方に迷ったら、査定で確かめる
刻印が読めない金や刻印の無い金も、店頭で品位と重さを確かめてもらえます。出張査定も選べるので、金額と内訳を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。
店では、こんなふうに伝えると話が早いです。
「自分で比重を測ったら、少し低めに出ました。刻印はK18なのですが、品位を確かめてもらえますか?」
- 比重はいくつだったか
- 比重のほかに、どんな検査をしたか
- 品位は何と判断されたか
- 留め具や石など、金として数えない部分はあるか
結果をその場で聞いておくと、あとで別の品を見てもらう時の参考にもなります。
自分で測った数字を、店で伝えてもいいんでしょうか?
もちろん大丈夫です。どう測ったかも一緒に伝えると、店の人も話を進めやすいですよ。
なんぼやは、金箔や砂金のように刻印の無い品は比重の確認が必要で、重さが確認できない品は買取できない場合があると案内しています。品物によって扱いが変わるので、店で聞いてみるのが確実です。

よくある相談|比重の見分け方で知恵袋に多い疑問
Yahoo!知恵袋にも、金の比重についての相談がよく寄せられています。代表的なものを3つ取り上げますね。
ITALY 750のネックレスを「見た目より軽い」と言われた
ITALY 750と刻印されたネックレスを質屋に持って行ったら、見た目より軽いと言われ、水に入れて測ったら金ではないかもしれないと言われた、という相談です。
先にお伝えしたとおり、K18にあたる750の品は、純金より比重が小さくなります。そのうえで「軽い」と言われた時は、どんな数字が出て、何と比べて軽いのかを聞いてみてください。
中空の作りのチェーンなら、見た目より軽く感じることもあります。ITALY 750の刻印の読み方はITALY 750の刻印とはで紹介しています。
K18の喜平を水に入れて測られた
K18の喜平ネックレスを質屋で水の中に入れて測られた、あれは何をしていたのか、という相談です。
水に沈めて重さの変わり方を見るのは、比重を確かめる方法です。品物に傷を付けずに測れるので、店でもよく使われています。
結果が気になる時は、「比重はいくつでしたか」と聞いてみましょう。数字を教えてもらえれば、自分でも納得しやすくなります。
比重計で「GOLD LOW」と出た
後ろにKが付く刻印の指輪を比重計で測ったら「GOLD LOW」と表示された、という相談もあります。
比重計の表示の意味は、機器ごとに違います。自分で表示の意味を決めつけず、測った店に「この表示はどういう意味ですか」と聞いてみてください。
大黒屋は、数字の後ろにKが付く刻印について、純度が表示より低い場合があると説明しています。こうした品は、比重だけでなく別の検査も合わせて見てもらうと安心です。
よくある質問
金の比重はいくつですか?
田中貴金属工業によると、金の密度は19.32(293K、20℃付近)です。純金の品なら、この近くの値が出ます。
K18の比重はいくつですか?
K18などの金合金の比重は、公的な数字を確認できなかったため載せていません。割り金に軽い金属が混ざるので、純金の19.32より小さくなります。
比重を測れば金メッキと見分けられますか?
銀など軽い金属にメッキした品なら、比重が小さく出るので手がかりになります。ただ、合金とメッキの品を比重だけで分けるのは難しいので、最後は店で確かめましょう。
水の温度は気にしたほうがいいですか?
田中貴金属工業の密度は293K(20℃付近)の値です。家庭で測る時は、常温の水道水で十分です。温度よりも、泡や糸、底に触れていないかのほうが結果に大きく影響します。
はかりは0.1g単位でも大丈夫ですか?
計算はできますが、軽い品ほど誤差が大きくなります。できれば0.01g単位のはかりを使い、何度か測ってみてください。
まとめ
- 比重は重さ(A)を、水に沈めた時に増えた重さ(B)で割って出す
- 田中貴金属工業によると、金の密度は19.32。純金の品ならこの近くになる
- K18などの合金は、割り金が混ざるぶん純金より比重が小さくなる
- 宝石付き・中空・バネ付き・軽い品は、自宅の結果に誤差が出やすい
- 迷ったら、比重計や蛍光X線分析がある店で確かめてもらう






